谷本歩実さんインタビュー&柔道トレーニング【出前授業】

アテネオリンピック、北京オリンピックの柔道女子63kg級で金メダルを獲得した谷本歩実さん。今回、柔道トレーニングを行うために小学4年生と触れ合った感想や子どもたちが夢に向かうためのヒントをうかがいました。

■谷本歩実(たにもと あゆみ)さん
1981年生まれ。2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックの柔道女子63kg級で金メダルを獲得。柔道史上初のオリンピック2大会連続オール“一本勝ち”を記録。

小学生は体をつくる大事な時期。友だちと一緒に体を動かしましょう

 2人1組になり背中合わせで立ち上がって横走りしたり、互いの体を持ち上げたりする“柔道トレーニング”は、休み時間でも体を動かすことができるトレーニングですね。

「大事なのは友だちと一緒に体を動かすということです。一人ではできないことも友だちと支え合うことでいろんな動きができるようになります。できないからやらないのではなく、協力し合ってできるようになることが大事だと思います。小学生は、運動神経を発達させることができるチャンスの時期。日常生活の中で体を動かしてきたえていってください。アイデアひとつで運動はできるので、休み時間でも家でも、少しずつでも体を動かしていきましょう」(谷本さん)

 友だち同士で体を動かすときに大事なことは何かありますか?

「一番は声をかけ合うことです。背中合わせで立ち上がるときも、2人で『せーの』とかけ声を出すことで同じタイミングで力を出すことができます。もし無言でやっているお子さんがいたら、“かけ声をかけてみよう”と言ってあげてください。きっとタイミングも合い、無理なく立ち上がることができると思います。この“声がけ”というのは本当に大事。どんなことでも1人でするより力を合わせたほうが達成しやすくなるものです。ちなみに仲間をもつこともすごく大切。私もケガをしたときはつらいと思いましたが、周りに仲間がいたからこそ乗り越えられたのだと思います」(谷本さん)

目標が遠いゴールではなく身近なモノであると感じることが大事です

 「金メダルにいっぱい触って、身近なモノだと感じてほしい」と谷本さん。今回訪れた出前授業で、小学生に金メダルを触ってもらっていました。

「子どもたちが『キレイ~』と言いながら触っていたのはうれしかったですね。私は子どものころから柔道をしていましたが、昔はオリンピックというものは遠いもの、夢のような大会だと思っていました。ただ、同じ道場に金メダルを獲得した先輩がいて、その人と話をすることで、もしかしたらそんなに遠い世界の話じゃないかも?と思えてきたのを覚えています。目標をもつことはもちろんですが、それが身近なモノであることに気づくということも大切。リアリティある目標のほうが、より力を発揮できますよ」(谷本さん)

 子どものころは「柔道が大好きだった」という谷本さんですが、ひとつの道をきわめるコツはありますか?

「好きであるということが成功への近道だと思います。私も子どものころは単純に柔道が好きで、基礎などは中学になってから学びました。やはり自分が好きなことというのは集中力も出るし、追求しやすいと思います。体を動かすことはもちろんそれ以外でも本当に好きなものを見つけて、努力を重ねていけば、いずれ何かのいちばんになれると思います。子どもたちが好きだというものを伸ばしてあげてください」(谷本さん)

先生方へ

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教えてもらいませんか?

 楽しみながら体を動かす「柔道トレーニング」。柔道の教えをもとにしたトレーニングのため、友だちと協力し合いながら、反応力やストレッチなど基本の動きを学ぶことができます。ぜひ、みなさんの学校でも、谷本さんといっしょに、「柔道トレーニング」を学びませんか?

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(株)学研イノベーション ソトイコ!編集部

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